MAとインサイドセールスの相乗効果

MAを導入することで、BtoB企業の営業活動は大きく変わります。

しかし、MAに頼りきりではリードナーチャリングを行うことはできません。MAでできること、MA導入で生まれるメリットを理解した上でMAを活用し、インサイドセールス部隊との相乗効果で営業活動を行っていく必要があります。

MA導入で見込み客の検討度合いが見える化される

MAを活用する大きな利点は、「見込み客の行動や検討度合いが、ある程度見える化されるようになる」ことです。

MAがなければ、見込み客に電話して課題を聞き、課題解決に役立ちそうなコンテンツを案内したとしても、メールの開封状況やコンテンツの閲覧状況がわからず、〝本当にその情報が見込み客の役に立ったのか〟〝リードナーチャリングに繋がったのか〟がわかりません。
けれど、MAであれば、メールの開封・クリック・Web閲覧の状況をモニタリングすることができるので、見込み客の検討度合いが上がっているのかや、見込み客にとって今必要な情報が何なのかなどを、ある程度予測しやすくなるのです。これが、MAを活用する大きなメリットです。

また、当たり前ですが、MAのようなツールを利用することで、見込み客のセグメンテーション(グループ化)も簡単になります。データベースに入力されている見込み客のさまざまな情報を絞り込み条件として、アプローチしたい見込み客を絞り込むことができるからです。
ExcelやGoogleのスプレッドシートでこういった作業を行っている企業も多いと思いますが、複数条件による検索・絞り込みができることを考えても、ツールの利用がベターです。

MA導入で変わるセグメンテーション

シナリオメール機能を用いて、セグメンテーションしたそれぞれの層に対して、長期的・継続的にメールでコンテンツを案内することができることも、MAの利点といえます。
リードナーチャリングの一部分を、MAで担えるようになるからです。ここで大切なのは、ただメールを送ることではなく、それぞれの見込み客にとって役立つ情報をメールで送ることです。

役立つコンテンツを制作するときにヒントになるのは、見込み客が抱えている悩みごとです。日々インサイドセールスとしてコールなどで見込み客と接点を持っていると、さまざまな課題を聞くはずです。そして、多く聞けば聞いているほど、課題は共通しており、大きく数種類に分けられることに気付くでしょう。そうした課題別に、解決につながる情報をまとめたコンテンツを用意すると、お役立ちコンテンツになります。

もう1つ、コンテンツ制作の際のヒントになるのは、BANT情報です
BANT情報とは、BtoBビジネスにおいて営業が抑えるべき情報と言われる「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(必要性)」「Timeframe(導入時期)」「Competitor(競合)」の5つの情報のことです。
見込み客がまだ商談・受注に至っていないということは、どれかの項目がクリアできていないから。そこで、BANTCそれぞれを前進させるコンテンツを用意すればいいのです。
たとえば、予算の確保がこれからという見込み客には、「商品(サービス)導入までに、初期・月額でどういったコストが掛かるのか/その費用を掛けてまでこの商品(サービス)を導入する意義とは/具体的な費用対効果の例」などの情報が詰まったコンテンツを案内できれば、見込み客も検討しやすくなったり、社内で上申しやすくなったりするでしょう。

見込み客の課題とBANT情報にコンテンツのヒントがある

「最初に設定を行って、後はMAに任せておけば自動でリードナーチャリングをしてくれるんでしょう」と勘違いしている企業もよく見掛けますが、これは大きな間違いです。見込み客の検討段階は、ツールだけでは引き上がりません。それに、もし「MAで◯点のスコアに引き上がった見込み客は営業に渡す」などとルールを決めていると、毎日MAの管理画面とにらめっこして、見込み客のスコアが上がるのをただ待つだけになってしまいます。

MAは、様々なコンテンツを送り見込み客と継続的に接点を持つためには有用ですが、検討状況を上げるなど〝顧客の背中を押す〟には、やはり人の手を介在させる必要があるのです。その役割こそ、インサイドセールスが担うべきなのです。

その際には、コールとあわせて〝オンライン商談〟も活用するといいでしょう。オンライン商談なら、あらかじめ時間を指定(約束)した上で、画面を通して互いの顔を見ながら、話すことができます。そのため、見込み客も課題をざっくばらんに話してくれやすい雰囲気になるでしょう。また、オンライン商談なら15分〜1時間まで適当な時間を設定できるので無駄が無く、早めに互いの聞きたいこと・話したいことが共有できれば早く切り上げることもできます。

マーケティングとセールスの溝を埋めるインサイドセールス

MAを活用し、インサイドセールスがMAの情報を元にリードナーチャリングをすることができれば、質を担保しつつ営業の商談数を増やすことができたり、マーケティングチームとフィールドセールスチームが連携しやすくなるなど、たくさんのメリットが生まれます

インサイドセールスという、責任を持ってリードクオリフィケーションやリードナーチャリングを担う部署がいないと、マーケティングチームは「展示会やWebからたくさん見込み客を獲得したのに営業がフォローしてくれない」と嘆き、セールスチームは「良質な見込み客が欲しいのに、マーケティングチームは求めている質に満たない見込み客を大量に渡してくる」といった溝が生まれてしまいます。しかし、インサイドセールスチームが間に入ることによって、潤滑油的な存在になり、協働が生まれるようになるでしょう。

インサイドセールスは、見込み客の役に立てる部隊であることはもちろん、社内の組織的な障壁を壊して、売上アップにも貢献できる部隊なのです