プレゼンの中身より大事!?な、アイスブレイクを成功させる2つの武器

フィールドセールスやインサイドセールスなど、お客様と相対する営業的なポジションにいる方は、必ず日々「商談」の機会を経験します。お客様に会う前に、商談の内容の組み立て、ヒアリング内容、クロージングなどはトークスクリプトを作成し、何度も練習をするはず。けれど、実はその前段にあるアイスブレイクで商談の多くは決まるのに、アイスブレイクの準備は誰もしていないのです。そこで、今すぐ取り入れられる、アイスブレイク成功のための2つの武器を紹介します。

反論処理ではなくアイスブレイクの準備をすべきである

商談において、アイスブレイクは軽視されがちです。プレゼンの練習をする人はいても、アイスブレイクの練習をする人はなかなかいません。アイスブレイクをマニュアル化している会社にも、出会ったことがありません。アイスブレイクは、実際にお会いしての商談では3分程度、電話やオンライン商談だと1分程度くらいしか要しないものなので、特に重要と思われていないのでしょう。

一方で、プレゼンの内容に対して寄せられそうな質問を想定して、その返答を考える、反論処理の準備に時間を使う方も多くいます。この反論処理ほど意味が無いものはありません。反論処理は、野球に例えると「ストライクじゃない悪球の素振りをひたすらする」ようなものです。デッドボール同然の球をホームランにできなくて上司に怒られるなんて、ばかげていますよね。でも、営業の世界ではそういったことが往々にして起こっているのです。そもそも、その前段のアイスブレイクやプレゼンがうまくいっていれば、あらかじめ返答を予測しておかないと応えられない意地悪な質問なんて飛んではきません。反論処理に割く時間があるなら、アイスブレイクの準備に充てましょう。

見込み客の不安な気持ちを溶かすアイスブレイクを

アイスブレイクは、たった数分間だけれど、第一印象を左右するとても大事なものです。第一印象を与える機会は、たった一度しかありません。けれど、その第一印象に、人は大きな影響を受けるのです。

商談を聞く見込み客の気持ちは、「何を売り込まれるんだろう?」「一方的な営業だったら嫌だなあ」「初対面だけど、この営業さんはどんな人なんだろう?」などと、不安でいっぱいでしょう。こうした不安な気持ちを溶かして、スムーズに商談に入れるように場の空気を温めるのが、アイスブレイクの役割です。

それなのに、天気の話や訪問先の近所にあるお店の話などを、なんとなくアイスブレイクとして話している人がたくさんいます。考えてみてください。多くの場合、見込み客は1社だけでなく複数社から話を聞いています。もしかしたら、あなたのアポイントの前後にも、別の企業・別の営業マンの話を聞いているかもしれません。そこでも、同じように天気の話やお店の話をされていたら、きっとうんざりされてしまいますよね。他愛もない会話で、貴重な第一印象の機会を失うのはとてももったいないのです。

「あなたに会えてうれしい」という気持ちを伝える「感動トーク」

アイスブレイクの成功に不可欠な要素は、「感動トーク」と「メモ表紙」です。

「感動トーク」とは、簡単に言うと「あなたに会えてよかった」「あなたと話せて嬉しい」ということを、見込み客に対して伝えることです。

人は、誰でも承認欲求を持っています。だからこそ、「あなたに会いたかった」と、その見込み客への特別感を強く伝えることができれば、グッと相手との心の距離が縮まるのです。

たとえば、当社なら「打ち合わせの時間をとっていただき、ありがとうございます。マーケティングオートメーションの認知がまだまだ広がってない中で、当社のようなベンチャー企業との商談の機会を作っていただけるなんて、◯◯様に感謝しかありません。たくさん情報収集をされて、営業部というなかなか変革が進まない環境を変化しようと積極的に取り組まれている、◯◯様のような方はなかなか見掛けません。◯◯様にお会いできてよかったです。」などと、気持ちを伝えることができます。

他にも、下記のようなトークは効果的でしょう。

・誰かからの紹介であれば、紹介者が褒めていたことを伝える
・業界のリーダーであれば、その功績を称える
・HPやFacebookで探した記事の話題を話す

とにかく、ポイントは、主語を「わたし」「 第三者(世の中)」でなく、 「あなた」とすることです。人は、自分のことを好きな人を好きになります。

ちなみに、この「あなた」ファーストを履き違えて、「◯◯様のネクタイ、とっても格好いいですね!」などというのは逆効果ですよ。外見ではなく、内的なもの、つまり考え方や仕事への姿勢を肯定することがポイントです。

「あなたに会いたかった」その気持ちの本気度を示す「メモ表紙」

アイスブレイクを成功させるために、もうひとつ不可欠な要素は「メモ表紙」です。端的に言うと、プレゼン資料の表紙を「相手向け」に作ること。こちらは、主に商談(オンライン・オフライン問わず)で使うことができます。感動トークで、「なぜ、あなたに会いたかったのか」という理由・根拠を述べた次は、「どれくらいあなたに会いたかったのか」、その本気度を見せるのです。

今は、検索するといろいろな情報を見つけることができます。ある程度、企業担当者や個人として発信されている方や、イベントへの登壇歴のある方などであれば、その方にまつわる情報を簡単に調べることができるでしょう。そうして調べたことを、表紙に書いて持っていくのです。
手書きで紙に書き出して用意することで、視覚的にも感動トークの本気度を伝えることができます。ラブレターと一緒ですよね。それほど手間がかかることではないものの、こうした作業をしている企業はなかなかありません。だからこそ、相手はきっと「今まで会った中で、一番熱意と好意を持ってくれているセールスマンだ」と確信し、感心してくれるはずです。

■メモ表紙作成時のポイント
・大きな文字で、目立つように書く(筆ペンや蛍光ペンを使う)
・20分程度の短い程度で仕上げる(デザインなど凝り出すとキリがないので)
・ネットの内容を書き写すだけでOK(検索結果・Facebookなど)
・ヒアリングしたいことも書いておく(カンニングペーパーにもなる)

きっと、相手から、「なにそれ!?」と話題を振ってくれるはずです。喜んだ担当者の方は、嬉しくなり、課題についてもざっくばらんに教えてくれて、商談もスムーズに進むことでしょう。感動トーク×メモ表紙で、アイスブレイクされない相手はいません。

MAによる効率化で空いた時間はアイスブレイクの準備に充てよ

フィールドセールスやインサイドセールスで、商談がうまくいかないときに、サービス内容や会社のせいにしている人はいないでしょうか。それらは自分だけで変えられるものではありません。けれど、アイスブレイクの工夫なら、今日から、誰もが、できるのです。

MAで、いくらアプローチできる見込み客を増やしても、成約率が上がらないのでは意味がありません。何でも自動化・汎用化するのではなく、実際に相対するチャンスをくれた見込み客には、丁寧に、まるで得意の取引先と同じように、心を込めて接するようにしましょう。

そして、MAを活用したリードクオリフィケーションができれば、テレアポなどの無駄なコールが減り、営業マンは時間を作ることができるはず。その空いた時間こそ、メモ表紙の作成など、アイスブレイクのための準備に充てるべきなのです。